「CRUDE」(松嶋×町山 未公開映画を観るTV)


この映画はきつかった。
まず、ウソをついている人間に憤った。でも、もしも自分が歯車になってとても大きな企業の思惑に巻き込まれるとしたら・・・。案外、罪悪感は感じないのかもしれない。大企業の犬になって、ウソをついている人間は、どんなふうに自分を正当化するのか。どんな言い訳を持っているのか訊きたくなった。
きっとそれは僕たちが身近な人を傷つけた時の言葉と似ているはず。そんな気がした。


後編
○病院に行く家族の家庭のシーンからがすごい。
母親:「治療費をかせぐためにあの子も農場で働かないといけないの」
(略)
「病院に着くまでには18時間もかかる あまりの長旅に病院に行くことで調子を崩してしまう始末よ」


♪ここで音楽
バスに乗り込んでから、双方の弁護士による議論の声が入り込む。
画面はバスからの風景。


●石油企業側の弁護士:
「原告側のやり方に対する我々の疑念は」(略)
「テキサコの責任は何も証明されていません 健康への被害も申し立てられていますが因果関係は証明されていません」


◇画面:病院にならぶ娘をうつす。


●弁護士の声は続く:
「我々は客観的に物事を見るべきです 」


○原告側の弁護士:
「テキサコ(石油会社)は被害者を装っています ですが真の被害者はガンで死にかけている人々です」
◇画面:企業側弁護士をふくめた人々に話しかける、原告側の弁護士の顔を右からアップで撮る。