史上最大の作戦

山崎まさよし 春も嵐も
山崎まさよしの「One more time, One more chance」を歌ったら、「下手すぎて何の歌かわからなかった」と言われた。ひどい。


史上最大の作戦
ななめ上からカメラで戦闘を見下ろすようなシーンが印象に残った。塔の上にもたくさんの人、下にもたくさんの人がいて、びっくりした。こんなに、たくさんの人を見渡せる場所から撮っているなんて! と、映画のおおらかさを感じた。
同じ時期に「トゥモロー・ワールド」を観た。カメラがビルを見上げ、市街戦を中心に描かれる映画だった。よくも悪くも圧迫される。
それぞれ、62年と06年の作品。前者はのびのびした気分で観ることができた。


〈・男1 知ってます? 今日、一発も撃ってない 銃声のほうへ行くと 皆消えてる〉
〈・男2 おかしいな やつは死んで 私は大ケガをして 君は迷子 いつもこんな感じみたいだ 戦争ってやつは〉


■ショーほど素敵な商売はない
〈男に年は関係ないさ リリアン
20歳だって 幼稚なやつもいれば 体験を重ねて 人生を 知り尽くしたやつもいる
男は年齢より どう生きたかだ 飲んだ酒 聴いた音楽 つきあった女で決まる〉


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■「トゥルー・クライム
時間がないなかで、車を走らせるシーンがある。間に合うのか、間に合わないのか観る者をはらはらさせる。この監督であれば、間に合わないという結末も、本当にありえるとおもいながら観た。なにせ「グラン・トリノ」「ミリオンダラー・ベイビー」といった作品を撮った監督だからなー。
前半に、主人公が自分の娘にケガをさせるシーンがある。故意ではない。けれど、まだ小さな娘をアスファルトに放り投げたも同然。さらに、主人公の視点から娘に駆け寄ってあたりを見渡すシーンがある。そこで彼は周りの反応が気になって、戸惑っている。娘のケガの心配よりも、自分がケガをさせた後悔よりも、ケガをさせたことによる周囲の反応に目がいっている。主人公の身勝手さを表現した箇所だとおもった。
そんなシーンを撮る監督だから、ハッピーエンドをみせてくれると信じきれないところがあった。最後まで、どきどきしながらみた。
登場人物に今以上、不幸なめに合わせるのはやめてくれと、先を想像しただけで、泣きそうになりそうだった。「ライフ・イズ・ビューティフル」を観たときの気持に近い。